2021.10.29

ただただ悔しさが滲む。僕は統合失調症になり仕事を失った

こんにちは、Shinichiroです。統合失調症になってしまうと、色んな重圧を抱えなければならない現実があります。皆さんにも、仕事や家庭などでの自分に絶望したり「悔しい」と思う瞬間があるかも知れません。統合失調症という病気を抱えて生きていく上で「悔しい」という気持ちはどう解決していくべきなのでしょうか。

僕は6年間ジルベルトで働いていますが、仕事をしていて未だに悔しいと思うことがあります。ただし、そういう経験は、時間を経て「成果」として「自分の実になる」ことも多いと気付きました。もしも今統合失調症などで「悔しい気持ち」を抱えている方がいれば「成長できるチャンス」だと変換してみませんか?

統合失調症は僕の入眠を妨げた

「統合失調症」と大きくまとめられていますが、僕の場合、一番深刻な症状は「睡眠障がい」です。

僕はパーキンソンも持っており、下肢の動揺があります。それを抑えるためには、眠らなければいけません。しかし「眠らなければ」と思えば思うほど、重圧や負担を感じて眠れなくなります。自分の部屋では毎晩戦い続けています。じっとしていると、パーキンソンによる下肢(かし)の違和感が襲ってくるのです。

「下肢の違和感から解放されたい」

焦れば焦るほど僕の足下は揺らぎ、余計に眠れなくなってしまいます。

また、統合失調症の症状で、耳元ではチップソー(円形ノコギリ)のような「シャキーン!」という音が鳴り響きます。これも入眠に悪影響を及ぼしており、毎晩きつい思いをしているのが現状です。

それでも年に、2〜3回の遅刻でおさまっているのは家族の協力のおかげ。自分の不甲斐なさに悔しい感情を覚えることもありますが「頼れる人に、頼れる時に、頼ること」も教訓の一つとなっています。

統合失調症をきっかけに職を失い、人生で一番の悔しさを感じた

自分史上、最も統合失調症に悩んだ時期のこと、そして絶望を感じた時のお話をします。それは、統合失調症をきっかけに職を失ってしまった時のことです。

最初の就職が決まった時は、本当に嬉しかったです。まだ20歳の時でした。しかし、ほんの5年の間に変わり果ててしまいました。元々神経質な性格です。しかし、仕事中に「神経が立っている状態」が異様に長く続き、収まりがつかなくなってしまいました。そして統合失調症になってしまったのです。

職場での薄暗い迷宮の中で、どうにもならない感覚に「悔しさ」を覚えたのは、今でも鮮明に思い出せます。

そして僕は、その職場を辞めて染色工に転身しました。契約社員でした。ですが、結局その仕事も半年しか続かず…生活は破綻しました。ジルベルトのお世話になるのは、その9年も後のことです。

今はジルベルトで過ごせているおかげで日々救われている

統合失調症をきっかけに職を失いましたが、統合失調症をきっかけにジルベルトに入社できたことは幸運です。ジルベルトに入社して以来、とても助けられています。僕はサポーターさん(支援員)に「やり切れない悔しい気持ち」を理解してもらうことで、自分の「できる」を発見し、仕事ができています。

例えば「自分の仕事ぶりが会社の不利益になっているのではないか…」と思い込むこともあります。統合失調症の自分にできる仕事、できない仕事を見つめ直した時に、そう感じてしまうのです。ですがジルベルトでは、当人の精神状態の確認が徹底されています。そのおかげで、今仕事を続けていられます。

例えば、クラウドワークス(仕事のマッチングサイト)の契約がなかなか取れない時などにも、その一件についての一緒に考えてくれました。僕は「クラウドワークスの仕事から外れて、内職の仕事をさせてもらえないか」と相談したのです。その時サポーターさんは「せっかくPC 事業部のメンバーとして頑張ってきたのだから、途中で投げ出すのは勿体無いです」「できる限りのことを努力して、成長につなげることが今は大切」という意見を伝えてくれました。そして「どうしても無理ならまた、相談して!!』とエールをくれます。

アドバイスを頂いた事で「存在する意義」を示してくれ、とても嬉しい気持ちになりました。

これまでの悔しい思いをバネに「好まれる人間」になりたい

前職を退いたことについて「後悔」はありません。しかし、それにより様々な可能性や大切な時間を失ってしまったことは「悔しい出来事」でした。何より家族に迷惑をかけてしまったことが悔やまれます。

自分には「職人になりたい」という夢がありましたが、統合失調症になってしまった為、その夢を諦めました。そして無職として「9年」という時間を過ごしてしまったのです。しかし、今は「一度きりの人生を後悔のないものにしよう」という意識を常に持っています。過去の「悔しい」という感情はバネになります。統合失調症であっても、将来に良い影響を与えられるのです。

そして僕は、他者からの評価を高めることを大事にしたい…「好まれる人間」になりたいと思っています。「好まれる人間」の大部分は「信頼」でできていると思っています。小さな成功を積み上げて、頼りにされたい。時に悔しいと思うことがあっても「好まれる人間」に成長していくことが、僕のこれからのテーマです。