2022.02.09

長く働けたという自信。精神的な豊かさを追い求めて僕は今日も生きていく

こんにちは、Shinichiroです。僕がジルベルトに在籍して6年の月日が経ちました。まず、長く働けたこと自体が僕にとっては、財産です。その経験を踏まえて今回は、仕事を続けることの大切さや、心が充実することの貴重さを伝えられればいいなと思っています。

A型事業所で長く働くことが生き甲斐になっている

僕がジルベルトで働き始めて、7年目に入ろうとしています。健常者として働いていた期間(5年間)を、障がい者として働いた期間(6年間)が超えてしまったわけです。それだけ、このジルベルトで長く働くことが、生き甲斐になっていたのだと思います。

そして、僕はジルベルトで一番長く働いているスタッフです。社長や取締役よりも長くこの会社にいます。長く働くことで、自分の居場所に対する愛着も深まります。勿論、6年前の人事担当に評価された身であって「今、会社をリードする首脳陣に採用されたわけではない」というコンプレックスもありますが、現在の会社を運営する彼らは、それも感じさせずに明るく接してくれます。

ジルベルトで働いて学んだことは、一期一会の大切さです。社内はもちろんのこと、地域住民やクライアントさんとの「めぐりあい」の大切さに気づけることが、心の充実につながっています。

入社当初は「格差の領域にある復帰施設」くらいにしか捉えられなかった

ジルベルトに入社した当初の印象について書き記しておきたいと思います。

僕は、ジルベルトに入る前の3ヶ月間、精神病院に入院していました。僕は、精神病院に入院した時点で心が沈みきっていました。「健常者と同じ目線で生きる」という当時の僕の志(こころざし)が病院でへし折られていたのです。病院を退院し、人間関係に飢えていた僕が辿り着いたのが、今のA型事業所ジルベルトです。この着地点は、僕にとって「安心できる場所」でした。

ただ、ジルベルトの開所当時の印象は、社会の常識も非常識も、一つの部屋の中に混在し、社会参加の為の基準値というものが凄く曖昧でした。思い切って表現するならば「社会から放り出された人達の吹き溜まりじゃないか」と感じていました。

ただそれでも、目線を合わせてくれる仲間がいて、一つのコミュニティーができていて、そこに毎日通い続けることができたことが幸せでした。毎日の生活を肯定してくれる仲間がいたからこそ「グウタラに生きている」という当時の後ろめたさでさえ、今では「成長の過程」だったと思えるのです。

入社してから今までに感じた「成長」と「継続」

ジルベルトの6年間の変遷と僕の心理状態の変化について「一体何を得たのか」について思い起こしてみようと思います。僕の履歴書を契約書に変えてくれたのも、グウタラな自分に尊厳を与えてくれたのもジルベルトという会社でした。そんな僕にとって、本質的に社会復帰するためには、長い時間をかけた意識改革が必要でした。

会社の理念や企業ポリシーが生まれた頃から僕自身の意識も変わってきました。「成長」の意識を得たのです。

自分の長所として見えてきたものは「継続力」でした。続けることは必ず自信に繋がります。僕は、5段階評価で例えるならば、常に一生懸命「3」にしがみついているようなタイプです。そんなタイプだからこそ、継続することがいつの間にか、評価に繋がるのだと実感しています。

平均的な成果を積み上げる中でも、現状は「このポジションはあなたが稼働しないと替えが効かない」とされる作業も一部にはあったりします。(健全な感情ではないかもしれませんが)そんな瞬間は、「続けてきて良かった」と心が潤うひと時なのです。勿論、後輩に引き継ぐまでが仕事ですが、心が潤う瞬間をより多く見つけて経験値にしたいと思っています。それは、頼られる人間になるための過程なのかもしれません。

将来の夢は、豊かな価値観を育むこと

僕の将来についてやりたい仕事や夢について改めて考えてみました。

40歳を過ぎると「夢」が抽象的になりがちです。「他人の幸せを願う大人になりたい」だとか「頼られる大人になりたい」という単純に「人間性の豊かさ」を追い求めるようになりました。現実問題として、社会人にとっての「最低限必要な経済力」の目標は、今も心の中に持っています。でも僕の将来を決めるのは「稼ぎ」だけではない思っています。

なぜなら、今ある、日々の充実と学びの機会を犠牲にはしたくはないからです。今学んでいることを生かせる職場に就くことが「目標」であり、豊かな価値観を育むことが「夢」だと考えています。

例えば「自立して働ける程に英語が上手くなりたいな」とか思っています。

社会の一員として今まで学ばせて頂いたジルベルトには本当に感謝しています。ジルベルトで働いて過ごした日々を、悔いのない経験と感じられるように向上していきたいと思っています。